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知らなかった!黒毛和牛焼肉の部位の名前と特徴

焼肉屋さんに行くと数々の焼肉の部位の名前を見るかと思います。

しかし、”カルビ”や”ロース”などよく見かけて、注文もするけど、牛のどこの部位を使用しているのか、

あまりわからない。。そんなふうに感じている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、よく焼肉で使われる部位の説明を一つずつできればと思います!

牛 ➖ 前

「まえ」は牛の前半身に当たる部分で、大きく「ネック」「肩ロース」「かた(うで)」「肩バラ」「すね」の5つに分かれる。

  • ①ザブトン ②肩芯 ③ミスジ ④ウワミスジ ⑤肩サンカク ⑥トウガラシ ⑦サンカクバラ ⑧ブリスケ

 

ザブトン

 「ザブトン」は肩ロースと呼ばれ、牛の背中側で首に近い部位です。この部位の下側、あばら骨近くに位置しています。親しみやすい名称は、切り出した形状が四角いことに由来しています。見た目の美しさは芸術的で、細かなサシが均一に入っています。和牛特有の脂の甘みと繊細な香り、濃厚な旨みが豊かに味わえます。他のロース部位と比べるとやや弾力を感じる食感ですが、それが肉らしさを引き立てます。焼肉では薄切りがおすすめです。塩やわさび醤油で食べるのも良し、タレとの相性も抜群です。

 

肩芯

 「肩芯」とは、ザブトンの上部に位置する部位です。ロースという名称は牛の背中側の肉全体に使われますが、その中でも一番首に近い場所です。肩芯からは「リブロース」「サーロイン」、そして「ランプ」といった人気の高い部位へと続いています。肉質には程よいサシが入っており、ロース部位特有の特徴を持っています。和牛ならではのジューシーさを存分に楽しむことができます。少し筋を感じるものの、リブロースに近い滑らかな食感があります。価格もリブロースやサーロインに比べてリーズナブルなのも魅力です。焼肉はもちろん、すき焼きやしゃぶしゃぶにも最適な部位と言えます。

 

ミスジ

「ミスジ」は肩の一部で肩甲骨の裏側に位置する部位です。切り口は長い橋円形で、真ん中に一本の筋が通っており、まるで木の葉のような形状をしています。

表面に走るサシは葉脈のように見えます。木の葉の形が整っているほど、質の高いミスジと言えます。見た目にはサシが多いですが、味わいはさっぱりとしており、

むしろ赤身のコクと風味がしっかり感じられます。肉質は柔らかく、非常にきめ細かいため、さっと焼いて舌に乗せると滑らかな食感を楽しめます。

ただし真ん中に筋があるため、薄切りが適しています。1頭から取れる量が限られているため、人気の高い希少部位となっています。

 

ウワミスジ

「ウワミスジ」は、その名の通り「ミスジ」の上部に位置する部位です。形状も似ており、ミスジを縦半分に切ったような形をしています。

ミスジに比べてサシが少なく、赤身が主体ですが、肉質は非常に柔らかく、最近では赤身肉が人気を集めていることから、むしろこちらが推されることもあります。

きめが細かく繊細な肉なので、焼きすぎには注意が必要です。両面をさっと炙る程度で口に運べば、風味豊かな味わいと柔らかな食感を楽しむことができます。

後味もさっぱりとしているため、ついつい食べ過ぎてしまいそうですが、実は1頭からわずか1kgほどしか取れない非常に希少な部位です。

いただく際には焦らずにじっくりと味わってください。

 

肩サンカク

「肩サンカク」は肩から前脚上部にかけて広がる部位です。その形状は少し丸みを帯びた三角形であり、肩サンカクやクリとも呼ばれます。

肉質は非常にきめ細かく、上質なものでは細かなサン(食肉業界では「コザシ」と呼ばれる)が全体的にびっしりと入っています。

赤身の発色も良く、濃い赤色とコザシの白色のコントラストが美しいです。歯ごたえは意外としっかりしていますが、味わいはさっぱりとしています。

赤身のクセや脂の甘さもあまり強く感じられず、程よい風味があり、さわやかな食後感が心地よいです。派手さはないですが、バランスの取れた通好みの部位と言えます。

焼肉だけでなく、ステーキやすき焼きにも適しています。

 

トウガラシ

「トウガラシ」はかた(うで)の一部で、肩甲骨の近くに位置し、「ミスジ」の隣にあります。この部位の名前はその形状がトウガラシに似ていることから由来しています。

見た目からもわかるように、サシがあまり入っておらず、赤身のコクが強く感じられる味わいが特徴です。肉質はきめ細かいとまではいえませんが、それほど硬くなく、

噛むとほのかな甘みがじんわりと広がります。この部位はかたの一部なのに、まるでもも肉のような風合いがあり、赤身好きにはたまらない部位と言えます。

一般的には焼肉よりもローストビーフやたたきに適しているとされています。希少な部位なので、見かけたらぜひ試してみてください。

 

サンカクバラ

「サンカクバラ」は肩バラの一部でバラはあばら骨周りの肉を指しますが、その中でも体前方の1/3程度、具体的には第一~第六肋骨周辺の肉を指すのがサンカクバラです。

名前通り、大きな三角形の部位です。網目状のサシが全体的にしっかりと入り、見た目も味わいもゴージャスで高級な部位となっています。

しっかりと焼き目をつけて食べると、脂の甘い香りが鼻腔をくすぐり、それに続いてジューシーな肉汁が口いっぱいに広がります。

バラ肉ならではの適度な歯ごたえもあり、満足感の高い肉となります。焼肉店では一般的にカルビとして提供されることが多く、上や特上といった呼び名もあります。

 

ブリスケ

「ブリスケ」は「サンカクバラ」の下部で、牛の両前脚の間に位置する部位です。肉質は硬く、サシはほとんどありません。

しかし、濃厚な旨みが凝縮された赤身の味わいがあり、噛むほどに美味しさが広がります。一般的にはシチューなどによく使われ、焼肉店ではあまり見かけません。

ただし広島では「コウネ」という名前で焼肉店でよく提供されています。通常は外側の脂の塊ごとスライスして供されるスタイルが定番です。

また、韓国料理店では「チャドルバギ」という名前で提供されることもあり、どちらも薄くスライスされているのが特徴です。もし見かけたらぜひ注文してみてください。

 

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